
序章 あなたの魂 (ユリギス・ブレカイチス) 霧の中 (ヘルマン・ヘッセ) パルチザンの葬儀
(ジョナス・アイスチス)
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円の内側でカラスはガーギャー鳴きわめき、
恐ろしくヒステリックな声で犬どもは喧嘩し
木々の梢は風にのたうち天を掃く
秋の塵くずに埋もれて君は街角に横たわっている
目は開けたまま腕は組まれず
顔は汚れ ― 血のりくっつき、不機嫌
経帷子に包まれた死人を訪れる人とてなく
賛美歌の声もなく、ロウソクの光もなく、祈りの声もない
フン族の群が野蛮な憎しみに燃え上がるにも似て
群がるカラスや犬どもへ投げ出された腐肉のように
君を冒涜し冷酷にその遺体を晒した
なんたるの馬鹿げた驚くべき恐ろしい葬儀
不本意な名誉を飾る人々の行進から
君の痛々しい運命をまっとうにする世代は
いつの日に現れるか
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ジョナス アイスチス (Jonus Aistis)
リ トアニア詩人 (1907〜1973)
英語原文: リ トアニヤ共和国大使館 提供
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