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第6章 おもしろ話 (13)

将校帽子
 


ぼくの応接間の机の上方の壁に.アルバイトでのガードマン時代の帽子が
.何気なく掛け吊るされてある。訪れたガール・フレンドたちの一人が.それに気づき、船乗りだったのか.と聞く。まさか.ガードマンだったとは言えず、違う.何だったと思うか、と逆に聞く。  
「海軍?」
 
「うん、そう。こう見えても退役したときは
 
 真っ白手袋の詰め襟服でサーベルつけた.大佐だった」
 
 
彼女たちは惚れ惚れうるんだ目つきになって
 
感心したようにうっとりと僕を見つめるのであった