払暁の暗闇


良いことは何も残されてはいない。
良いことも明るいことも或いは若々しいことすらもなく
生気なく不毛にも毎日が続く。
重量を減らしてゆく冷酷で堕落していて
無限に悲しい過去のなかに生き
身をよじる苦痛のなかの二重に屈曲した年齢。
今日よりもより良い
明日なんてあるものか
皆が俺を待っていてくれる空間のなかにと
この痛ましい騒動が収束し留まるまでは
悪くなりっぱなしの一方だ。

                      (東京にて 2004年7月7日)
 

 

 

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