哀 悼


その少年には成長することを望むことはできない。
彼の心は彼をして苦悩と絶望とによって
自分を深めさせようとはせず
彼は死を求めて大声でさけび
嘆きと懇願とに目覚めている
水が流れるように
確実に下ってゆくであろう
彼自身の暗部とともに
ひとりで対処することに身を任せながら
すべてを不履行のまま残すことを
許すべき彼の息子。
彼の悲しみにはまったくに終りがない。
鐘をならし棺担ぎ人を呼べ
たわんだ替え玉の上を覆う者の他に
嘆く者はいない
年齢と苦痛とによってねじれ
生と愛とに満ちた死体、
少年の嘆きには終りがない
その同じ嘆きを
彼女は泣く

戻 る               次 へ