何時の日にか我が友よ


何時の日にか我が友よ
こっそりとした朝の鏡のなかで
漆黒のふさふさとした髪に
白い一筋を
垣間見る
私と同じ年齢に君もなり、
澄んだ目に映る
霜ふりをせせら笑い、
静かに衰え抜けかわる
眉毛をあざけり、
若いころのしあわせや
受けた親切や
与えられた愛情を
省みるだろう。
そしてまた、気づかずに
向こうみずな若さが
若さを失った人々の
人生行路に
浮かれはしゃいで撒きちらす
苦悩についても。

(カラチにて 1987-88)

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