カヴァフイと共にセファロニアにて


私の人生の六番目の10年間に
躊躇しながらも入ってゆく10日前
カヴァフィの詩と共に
イオニアのセファロニアの
青々とした海岸を船で行きながら
私はその内の二つについて考えた、
私の若いころの一つの断片と
それよりやや後の断片。

垂直の断崖と
油のようなサファイヤ色の海水を見つめていると
悲しみのとがめによって
私の不断の痛みは癒されてゆく

7 Sept.1994 On board Markalon IV
 

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