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第10章 東と西 (19)

生に就いて
津田幸男詩集 「咆哮と生活」 に寄す
 


生死アルトコロ生死アル能ズ
 
   生死尽キタルトコロニ生死発ス
 
 
独酌の酔いの中で
 
五臓六腑・循環器官は
 
イキイキと働き出し
 
口にする食べ物がすべて
 
しんじつおいしくなった
 
 
眼耳鼻舌身意
 
憶万憶の脳細胞に
 
鋭角パルスは充満し
 
ことごとくフル回転だ
 
 
   (自分もまた
 
    土葬のならわしに
 
    深くうなづく)