11月はすでに過ぎ
キンセンカの光
火を噴くプラタナスの木々
たそがれどきの煙のさなかの褐色の幽霊、
枯れたひまわりの茎は立ちつづける。
いまは12月。明るい星が見える。
日々の算盤はオークの月が
欠ける日までの日数を数え
ボタンのようなスズカケの種子は
裸の枝にぶら下がり
日没どきの夕焼け空、そして苦々しい朝の
青い雪風。日暮ははやく、クリスマス ツリーに
咲き盛る電球。
ホラチウスのように私たちは
花を咲かし続ける水の泉と庭園を夢みる。
私たちは花々を、蜂たちを
また柔らかな春の大気が
風向計をかき回すのを待ちのぞむ。
冬至の正午の弱々しい太陽は
日ごとに時間を延ばしてゆく
蒼い誓いを投げかける。
いま、忘れられずに残っている森林地帯で
アメリカ マンサクは
四つの鮮黄色の花弁を広げ開花を待つ。