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第1章 メッセージ (8)

竹とガラス


僕らの半分は透明なガラスでできていて

壊れ易く

軽い衝撃によってヒビ割れ四散する

あとの半分は
大地に直立し光にむかって伸びようとする

竹だ


縦・横・斜めの幾重にも錯綜した
ヒビ割れや破片やのガラスと

竹の姿とは一緒になって

瞬間

一つの風景を作りだす


風景は折につけ変化し移行し
竹はときに

圧倒的なガラスの光の屈折の中に埋没し

また稀に

その全き姿をあらわにし屹立する


竹が明瞭に見えるそんな時だ
まちがいもなく

確かなことばがほとばしりでてくるのは