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第7章 プライバシー (4)

静 夜


夜中

目が冴えている

 
隣室の

子供たちの

軽いやわらかな

寝息が

静かに

伝わってくる

 
死後の世界とは

こんなようなものかな

などという思いが

ふと頭に浮かぶ

 
生まれて生き

生きて死に

万物はことごとく

永遠の輪廻を

くりかえす

 
こんなふうな中にいると

そんなことも

どうでも良いように

思われてきて

 
空気までもが

静かに

息づいているようで

 
実際、

いい夜だ