フィリス ホーゲ詩集 愛と祈りの彼方  (4)
横川 秀夫訳

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アーチチョーク
古代ギリシャ詩よりの翻訳 ・1966年訳
原題 「仕事と日々」 古代ギリシャ詩人ヒーシオッド原作


ほめたたえよ、愛を
そしてその愛がもたらしきたる味をもほめたたえよ。
また、高めよ
チクチクとした針のある精髄を円錐状におおわれ
そしてタフな愛のはらわたたる
その刺のあるとんがったアーチチョークを。
混じり気のない黒潮色のワインを注げ。
引っこ抜け、
どろどろとしたその茎のあたりから
                アーチチョークの
ぎざぎざとした皮のある葉っぱたちを。
おお、ほめたたえよ歯にかみしめて
その愛の味を。
パースレイの花輪となって行け、
食用としてパセリを花かんざしに頂いて行け。
そして、粗末ではあってもおいしい
角笛のこころを食せ
アーチチョークよ

 

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