機内でのもの思い


高く聳えるマンハッタンの入り組んだ迷路のなか
男女2世代の最愛の子供たちを
優雅なアパートに託し
結婚とさまざまな思い出が絡みあった
青春時代の島々である
日本の安楽のなかへと私は飛行機で帰る。
40年の歳月を過ぎても味はいまだ新鮮で
喜びも苦痛も苦悩も残っている。
同じようなことの再びあるやなしや?
この混乱した領域のなか
わが喜びを満たしてくれる
意義ある人々に
手を伸ばし触れることの
まだ何年残されているか?

                    2004年9月30日 ニューヨークから東京へと向う全日空の機上にて
 

戻 る               次 へ