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あまりにも遠くに旅して 願うべきであったこと それは年老いたムクトリが 若手のなかまが着く先に 飛んでいってそこに巣作ることができるのだ、ということ ― 小川のくぼ地が 平らかになり 激しい渦巻きが清流の静かな流れの なかに同化する、ということ ― 傷つきさった心が 石のように 下に広がる褐色の大地に ずしんとした硬さに まっすぐに落ちはしないだろう、ということ ― 自分の夢をふみはずしても 傷つきもせず傷あとも残らず どこかに到達している自分を見出しうる、ということ ― |
私は私自身を説得し |